プロジェクト紹介

ホシガラス調査


ホシガラスの分布状況


このページに掲載しているホシガラスの目撃情報は、大勢の登山者の方からお寄せいただいたものに基づいています。2017年シーズンは368名以上の方から情報をお寄せいただきました。板垣杉子さん、嶋徹さん、白石健一さん、高木眞さん、藤田和彦さんには登山記録サイトの写真情報からホシガラスの目撃記録を収集していただきました。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございます。また、登山をされた際にホシガラスを見かけましたら、情報をお寄せください。ご協力よろしくお願いします。

ホシガラス目撃地点マップ
 昨シーズン、皆さまのご協力でたくさんのホシガラスの目撃情報を集めることができました。「発見したホシガラスを報告する」のページの送信フォームなどで皆さまからお寄せいただいた情報に、登山記録サイトに掲載された情報を加えて取りまとめました。登山記録サイトには、ホシガラスの写真が多数掲載されており、これをボランティアの方に一つずつチェックしていただきました。
 冬季のデータはまだ少なく、季節的な移動についてはよくわかりません。また、登山者の少ない山では、ホシガラスがいても記録されていない、ということもあるようです。

 いくつか見えてきたこともあります。ホシガラスの目撃地点の分布を見ていくと、ある程度の広さのハイマツ帯がある山(ハイマツ帯よりも低い亜高山帯を含む)に目撃情報が集まっているようです。  ホシガラスは、年がら年中ハイマツ帯にいるわけではないのに、なぜか、ハイマツ帯の発達していない山では目撃が少ない。今年も、さらに情報を集めて、詳しい分析ができるようになればと思っています。

 下の地図は、拡大縮小や移動が自由に行なえます。地図左上のアイコンをクリックすると、凡例が表示されます。地図上でいろんな山に行って、彼らのいる場所などをチェックしてみてください。




ホシガラスの目撃地点。位置は関連情報からの推定を含むため、およその位置。




この調査の実施には、株式会社モンベルのご協力をいただいています。


夏季(4-9月)の目撃報告
 ホシガラスは、春から夏にかけては、亜高山帯から高山帯にかけての針葉樹林やハイマツ帯に生息し、繁殖しています。
 東北や北関東で標高2000m以下で多くホシガラスが目撃されており、中部山岳と比べると目撃される標高が低い傾向がみられます。九州に加えて四国からも目撃情報が寄せられておりいずれも約1700m前後で目撃されています。過去には中国地方でも生息が確認されていますが、この調査ではまだ情報が得られていません。
 昨シーズンに多くの情報が集まり、彼らの分布状況はかなり見えてきました。今後は、同じ山でより多くの目撃情報が集めることで、季節による目撃標高の変化など、彼らの生息状況をより詳しくみていきたいと思います。ご参加、ご協力、よろしくお願いいたします。




夏季のホシガラスの目撃地点(2017.11.09.)

【ホシガラスの目撃される標高と山の標高】
 東北と中部山岳では目撃される標高に差があるように見えますが、東北には標高2000mを越える山は限られますので、その影響は大きいでしょう。
 すでに報告のある山でも、目撃されたときは情報をお寄せください。より多くの情報が集まることで、ホシガラスの生態をより詳しく知ることができるようになります。




夏季のホシガラスの目撃された標高と山の標高(2017.07.03.)
(国土地理院1003山による)

目撃情報 お寄せください!
 ホシガラスの目撃情報がより多く集まれば、より詳しく彼らの分布状況を把握することができるようになります。右の図は、現時点で得られている情報で、Google Earthを用いて描いていますが、日本地図全体を俯瞰すると密に分布しているように見える北アルプスでも、まだまだまばらです。
 山によって積雪の状況や植生も異なり、ホシガラスが分布する標高も違うことが予想されます。この調査プロジェクトでは、より多くの方の情報を求めています。
 ホシガラスを目撃した際は、
「発見したホシガラスを報告する」のページから、ご報告をお願いいたします。


北アルプスのホシガラスの目撃地点。桜色は夏季の、紺色は冬季目撃を表す。位置は関連情報からの推定を含むため、およその位置。
Google Earth / image Landsat / Copernicus