季節前線ウォッチ−鳥の初認と初鳴き調査−
季節前線ウォッチ 対象とする鳥たち 調査結果入力 調査結果


季節前線2005

 東京はかなり寒くなってきました。バードリサーチの事務所周辺でもジョウビタキやツグミが見られるようになっています。ジョウビタキの飛来は10月下旬が太平洋側ではピークだったようで,もう情報があまりよさられなくなってきましたが,ツグミの飛来が遅いのではないかと,よく聞かれます。確認された方は、調査結果入力のページより、ぜひお知らせください。よろしくお願いします。


ツグミ

 今年は冬鳥の飛来が遅いのではないかとよく聞かれます。バードリサーチの会員が少ないこともありますが,中四国地方からはほとんどツグミの情報がありません。九州は比較的会員はいらっしゃるのですが,まだあまり情報が届いていません。確認された方はぜひ,情報お寄せください。




ジョウビタキ

 中森純也さんからいただいた 9月30日の千葉県我孫子市での記録をかわきりに,各地でジョウビタキが観察されはじめています。我孫子市の例を除けば,北海道や日本海側が早く,その後太平洋側に飛来するようになっているようにも見えます。




モズ

 モズの高鳴き情報が徐々に集まってきました。普通に考えると,北の方から高鳴きが始まりそうな気がするのですが,今までの情報をみると,九州など西の方が早く,本州中部では標高の高い方からはじまっているようにも見えます。情報の集まりが不十分なせいでしょうか?それともこのような季節進行をしているのでしょうか?
 今年の鳥学会で発表のあったヒヨドリの渡りの発表でも,渡りが西の方から始まっていることが示されていました。ですので,同様にモズでも西から季節進行する可能性もあるかと思います。もしここに記録されていない情報をお持ちの方は情報をお送りください。





カッコウ

 5月17日に最初の記録を栃木県と石川県よりいただきましたが、その後、数日のうちに鹿児島県から北海道まで各地から情報をいただきました。東京には他地域から少しおくれた27日より確認され始めました。宿主の少ない東京は彼らにとっては魅力の少ない生息地なので飛来が遅いのでしょうか? ツバメの飛来やウグイスやヒバリの初鳴きには地域的な差がありましたが、現時点までに集まっている今年のカッコウの情報からは全国に同時期に飛来していることが伺えます。渡来する季節の遅いカッコウの特徴なのでしょうか? それとも今年だけのことでしょうか? 気が早いですが、来年の調査が楽しみです。




アオバズク




ツバメ

 ヒバリやウグイスは九州など南西の方や太平洋側から飛来や初鳴きが始まっていて、ツバメもそれと共通しているところはあるのですが、日本海側の飛来が早い点なに特徴がありました。また,ツバメでは標高の高いところの方が飛来が遅い傾向も伺えます。


植田が調査している東京中西部で昨年利用していたツバメの巣に今年いつ飛来したかを調べた結果です。飛来日には地域内でも大きな違いがありました。今年の結果では,まずは駅の周辺から定着し(青い破線の恋ヶ窪駅にはなぜか今年は飛来していません)そのあとに多摩川や浅川沿いから定着し地図上部の台地には最後に定着するようでした。

 

ツバメ季節前線ウォッチはツバメかんさつ全国ネットワークと共同実施しています


ウグイス

 九州など南西の方から、そして太平洋側から初鳴きが始まっていました。




ヒバリ

 調査のスタートが鳴きはじめよりも遅かったこともあり、西日本の記録が少なくなっていますが、ウグイスと同様に南西方向から、そして太平洋側から初鳴きが始まる傾向があります。また、ウグイスよりも鳴きはじめの時期は早いようです。



背景地図はESRIジャパン社の Geography Networkwork で
提供されている国土地理院の50mメッシュ標高および
数値地図25000(空間データ基盤)を使用しています

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