セグロカモメは日本各地でふつうに見られる冬鳥なのですが,その生態は,じつはあまり調べられていないのです。繁殖地がどこなのか,どのようなルートで渡ってきて,越冬期間中はどんな生活をしているのか?行徳野鳥観察舎友の会の佐藤さんは,観察舎前の水路に毎冬やってくるセグロカモメたちを見ながら,思いを巡らせていました。2007年からは,カラーリングによる標識調査を始め,越冬期間中の動きや帰還率が8割と高いことなどが少しずつ分かってきました。この調査・研究プランでは,カラーリングによる調査を続けながら,最近利用され始めたジオロケーターという機器を利用して繁殖地を調べよう,と企画しています。
ちなみに・・・ジオロケーターは,照度計を主なセンサーとして,日照時間から緯度や経度を計算するもので,衛星などを使うこれまでの移動追跡機器よりも小型で安価です。
