アリスイの外見は,褐色を基調とした複雑な模様をしており,色彩的なハデさはありませんが,舌を長くのばしてアリの巣から餌をとるという特徴を持つキツツキの仲間です。しかし,配偶システムや卵の数など基本的な生態さえ,まだわかっていません。加藤さんは,2011年の春に予備調査を行ない,八郎潟で30巣を確認しており,これに巣箱を加えて調査しようと企画しています。一夫一妻で繁殖しているのかどうか,卵の数や抱卵・育雛期間,巣立ち率,給餌頻度など基礎生態の解明は,全ての調査や研究のベースとなる重要なものです。アリスイならではの面白い研究につながっていくのではないかと思います。