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子育てのながれ 〜シジュウカラ編〜

シジュウカラは、関東ではだいたい3月下旬ころから巣作りを始め、5月中旬ごろに巣立っていきます。個体によっては2回目繁殖や3回目繁殖をするものもいて、初夏くらいまではシジュウカラの繁殖がみられることもあります。
ここでは、シジュウカラの巣作りから巣立ちまでの間、どういった行動がみられるのかをまとめています。調査の参考にしてみてください。



巣箱のようす見 (3月中旬) 
シジュウカラの夫婦が巣箱のようすをのぞきにきます。胸の黒ネクタイが太いのがオス、細いのがメスです。
  
             オス♂                      メス♀
巣作りを開始 (3月下旬) 
巣箱を気に入ってくれれば、メスはそのまま巣作りを始めます。シジュウカラはメスのみが巣作りをします。土台には主にコケを使い、産座とよばれる卵を温める場所には動物の毛などを使います。シジュウカラが動物の毛を運びはじめたら、もうすぐ巣が完成します。
  
          コケを運ぶ                  こちらは動物の毛

産卵を開始 (4月上旬) 
繁殖がはじまると、メスは毎朝1卵づつ卵を産みます。平均で8〜9個くらいの卵を産むといわれていて、全ての卵を産み終わると抱卵を開始します。抱卵もメスが行います。オスは巣箱のすばでよくさえずります。
              
                   巣箱のそばでさえずるオス

ヒナの孵化 (4月中旬) 
抱卵開始後、13〜14日でヒナが孵化します。孵化したあとは両親でヒナにエサを運びます。
      

産まれたばかりのヒナ (4月中旬) 
産まれたばかりのヒナは、毛がほとんど生えていなくて目もまだ開いていません。孵化後3日目くらいになると、産毛が生えてきます。鳴声はまだとても小さく、巣箱の近くで耳をすませるとかすかに「ピーピー」と聞こえてきます。

孵化後10日目 (4月下旬) 
孵化後10日目くらいになると、目も開いて毛も生えそろってきます。鳴声もだいぶ大きくなり、外からでも巣箱の中にヒナがいるのがわかります。このころになると、親はかなり頻繁にエサ運びをします。
              
                     青虫を運んでいます          

巣立ち (5月中旬) 
ヒナは、孵化後20前後で巣立っていきます。親がエサをヒナの前でちらつかせ、巣箱の外に誘導します。全部のヒナが巣立つまで数時間くらいかかります。
  
          巣立ちヒナ1                   巣立ちヒナ2



スズメの場合
・一腹卵数 4〜7卵
・抱卵期間 12日前後
・巣立ち   孵化後14日前後

ヤマガラの場合
・一腹卵数 3〜8卵
・抱卵期間 14日前後
・巣立ち   孵化後16日前後

ムクドリの場合
・一腹卵数 5〜7卵
・抱卵期間 12日前後
・巣立ち   孵化後23日前後



連絡先:(この調査については、下記までご連絡ください。)
植田睦之 E-mail: